「LGBTQ+ みんなのミサ」に続く「分かち合いの集い」のために:第二案
はじめに:集いの理念
わたしたちの「LGBTQ+ みんなのミサ」は,あらゆる人を差別なく包容する神の愛にもとづく LGBTQ+ とアラィ (ally) たちのための信仰共同体です.
わたしたちの「分かち合いの集い」は,主がわたしたちそれぞれに恵み与えてくださった霊的な(スピリチュアルな,霊気的な)糧を,主に感謝しつつ,皆で分かち合いながらいただく霊的な宴会[うたげ]です.
もしあなたが「わたしは,ほかの人々と分かち合えるようなものを何も持ちあわせていない」と感ずるとしても,あなたは主によって祝福されています:「幸せだ,貧しい人々は」;もしあなたが悲しい思いをし,または,人々から嫌われていると感じていても,主はあなたを祝福しています:「幸せだ,今泣いているあなたは」,「あなたは幸せだ,人々があなたを憎み,拒むなら」,なぜなら「神の国は,あなたのもの」だから(ルカ福音書 6, 20-22).
もしあなたが貧しく,悲しく,苦しく,悩んだり,疑念にとらわれたりしているなら,それを,主が祝福してくださる霊的な糧として,分かち合い,皆で味わいましょう.人間は,誰もが,神の最高傑作であり,神の愛し子です.
もしあなたが喜ばしい恵みを受け,心豊かであるなら,その喜びを皆で分かち合いましょう:「わたしといっしょに喜んでください,失われていたものを見つけたのです」(ルカ福音書 15, 9).
霊的な糧をいただくためには,神へ心を開き,御ことばを聴きましょう.神は,聖霊として,わたしたちに直接語りかけてくるだけでなく,ほかの人々の口をとおしても語ります.ですから,ほかの参加者の言葉へ心を開き,耳を傾けましょう.
この集いを通じて,皆が,主イェス・キリストの恵みに感謝し,聖霊によって養われ,神の愛で互いに支え合うことができますように.
ルール
誰もが心の思いを安心して,すなおに,着飾ることなく,ごまかすこともなく話すことができるよう,いくつかのルールを守ります.(ルールを尊重しない参加者は,集いの進行役または共同代表の判断により,退出していただきます).
1) 黄金律:「人々からしてもらいたいと思うことは,すべて,人々にしてあげなさい.それこそ,律法と預言者[が言いたいこと]である」(マタイ福音書 7,12).
2) 匿名性と守秘義務:皆,本名は名のらず,洗礼名に相当するようなニックネームを名のります.ほかの参加者の非公開の個人情報,思想,心情などを知っても,それをこの場以外のところで話題にしたり,第三者と共有したりは,しません.
3) 否定しない,批判しない,受容的であれ:ほかの参加者の思いを否定したり,批判したりは,しません.ほかの参加者の口をとおして語る神の御ことばを聴き取ることができるよう,受容的でありましょう.
4) 支配的にならない:分かち合いの宴会のホスト(主人)は,聖霊です.参加者のうち特定の誰かがこの場を支配することのないようにします.
5) 好悪を持ち込まない:わたしたちの集いは,「仲良し」グループではなく,信仰共同体です.そのよりどころは,全包容的な神の愛と隣人愛です.もし仮に感情的な「好き嫌い」や「気の合う合わない」を感じても,それを分かち合いの集いの場に持ち込まないようにします.
形式
0) グループ分け:
もし参加人数が多ければ,複数のグループに分かれます.各グループの人数は10名未満となるようにします.各グループで適宜,進行役をひとり選びます.
しかし,もし参加者のなかに「多人数でも,ひとつのグループのままの方が良い」と思う人が少なくないようであれば,敢えてグループ分けはしません.
なお,複数のグループに分かれた場合,途中でグループ間のメンバーの部分的な入れ換えはしません.
1) 始めの祈りと主の祈り
慈しみ深い神よ,あなたのみもとで行われるこの集いと,そこに参加するわたしたちを,祝福してください.弱く,貧しく,不安におののくわたしたちを,あなたの愛で支えてください.わたしたちの主イェス・キリストによって.アーメン.
天におられるわたしたちの⽗よ,御名が聖とされますように.御国が来ますように.みこころが天に⾏われるとおり,地にも⾏われますように.
わたしたちの⽇ごとの糧を,今⽇もお与えください.
わたしたちの罪をお赦しください.わたしたちも⼈を赦します.
わたしたちを誘惑におちいらせず,悪からお救いください.アーメン.
2) 各人がひとりひとり発言します
参加者は適宜輪状に座り,進行役が適宜定める順番にしたがって,ひとりひとり発言します.ひとりが発言している間,ほかの参加者は,その人の言葉を受容的に聴きます.
発言の順番が回ってきても,何も言わなくてもかまいません.聖霊は,沈黙をとおしても語りかけてきます.特に発言しない場合は,しばらく沈黙した後,発言しない旨の意志表示をしてください.
発言のテーマや内容は,各発言者にまかせます.持ち時間も特に定めません.ただし,集いの理念とルールを忘れないでください.
何かわからないことや,疑問に思うことがあれば,それも分かち合いましょう.即席の答えの無いまま,問いを問いとして,疑問を疑問として分かち合うことも,有意義です.
誰か特定の人(たとえば神父様や,比較的信仰歴の長い信者)から教えてもらいたい,答えをもらいたい,というような問いについては,分かち合いの集いの後の自由なおしゃべりの時間を利用して,個別に質問してください.
いずれにせよ,ひとり ‒ ないし少数 ‒ の人が,分かち合いの集いの場で支配的になることのないよう,また,議論や言い合いにならないよう,進行役も,各参加者も,配慮します.
3) 沈黙と祈り
皆が発言し終えた後,数分間,各人は沈黙のうちに祈ります.いただいた恵みを受けとめ,味わい,感謝します.
4) 終了時間 (16:30) となるまで
2)「ひとりひとりが発言する」と 3)「沈黙と祈り」とを繰り返します.最後の沈黙のあと「終わりの祈りと Ave Maria」を唱えます.
5) 終わりの祈りと Ave Maria
恵みの源である神よ,感謝と賛美のうちにこの集いを終わります.あなたからいただいた糧に支えられて,わたしたちが日々,生き続けて行くことができますように.わたしたちの主イェス・キリストによって.アーメン.
Ave Maria, 恵みに満ちた方,主はあなたとともにおられます.あなたは女のうちで祝福され,御胎内の御子イェスも祝福されています.神の母,聖マリア,わたしたち罪人のために,今も,死を迎えるときも,お祈りください.アーメン.
6) 自由なおしゃべりの時間:
16時半ころから約30分間は,参加者全員で自由におしゃべりする時間です.ただし,先に挙げた集いのルールを守ります.
なお,おおむね17時ころには会場から退出できるよう,かたづけも協力して行います.
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以上が「分かち合いの集い」の手引きの第二案です.暫定案であり,まだ最終的な文面ではありません.
しかし,6月24日の分かち合いの集いは,この手引きにしたがって行いたいと思います.
この案に対する御意見を lgbtcj@gmail.com へお寄せください.さらなる改善のために参考にさせていただきます.
ルカ小笠原晋也