2019年1月28日月曜日

Vincent Nichols 枢機卿が LGBTQ ミサ司式


「主の洗礼」の祝日であった2019年01月13日,カトリック Westminster 大司教区(London を含む地域)の大司教,Vincent Nichols 枢機卿は,イエズス会の Church of the Immaculate Conception で LGBTQ+ ミサを司式しました.


以前にも紹介しましたように,Westminster 大司教区では毎月二回,第二日曜日と第四日曜日,その教会で LGBTQ+ ミサが行われています.つまり,1月13日のミサは,今年最初の LGBTQ+ ミサでした.Vincent Nichols 枢機卿が LGBTQ+ ミサを司式するのは,今回で二度目です.

記事によると,説教のなかで,枢機卿は,新たな包容的な「家族」の定義を提示しました.彼は,まず,洗礼によってキリスト教徒全員はひとつの根源的な同一性を与えられている,と述べました.その同一性は,ほかのあらゆる同一性(属性)を越えます.この洗礼によって与えられた一致は,愛に根ざしており,その愛は,結婚および家族生活を含むさまざまな友愛的関係に深く参与することにおいて,生きられます.

2018年12月30日(聖家族の祝日)付の司牧書簡においても,Vincent Nichols 枢機卿は,“being at home”[自宅で,自分の家族と家庭のなかで,安らいでいる]という表現の意義について論じています.それは,単に「肉と血」のつながりに負うものではなく,しかして,我々を生かしてくれる愛と友情すべてを祝い,そのことについて神に感謝することです.「家族」という語は,生き方の多様なパターンと次元 — つまり,異性カップルの家族のみならず,同性カップルの家族も,奉献生活の共同体も — を含意し得ます.

ミサ後のスピーチで,Vincent Nichols 枢機卿は,LGBTQ+ ミサの世話役をしているグループ LGBT+ Catholics Westminster を称賛し,それは,カトリック教会のなかで at home であることができる LGBTQ+ の共同体として,Westminster 大司教区における迎え入れと包容の重要な徴である,と述べました.

ルカ小笠原晋也