2021年12月13日月曜日

シノドス総事務局が New Ways Ministry の 動画を 資料集から 削除したこと について 謝罪

 

シノドス総事務局は,New Ways Ministry の 動画を シノドス資料集から 削除したこと について 謝罪し,それを 再び 資料集に 掲載した


先日 邦訳を掲示した 記事「パパ フランチェスコは 最近の書簡で New Ways Ministry への感謝を 表明した」で 報じられたように,シノドスの資料集に 掲示されていた New Ways Ministry の 動画が,12月07日,削除された.それに対して,New Ways Ministry の 理事長 Francis DeBernardo は,パパ フランチェスコと New Ways Ministry との間に 書簡が交わされており,そこにおいて パパ フランチェスコは New Ways Ministry の LGBTQ コミュニティに対する 隣人愛に満ちた活動を 称賛していることを 明らかにした. 

そのことに関して,12月12日に発表された General Secretariat for the Synod of Bishops[世界司教会議 総事務局]の Newsletter n.11 において,同事務局の Communication Manager を 務める Thierry Bonaventura は,以下のような 謝罪を のべ,New Ways Ministry の 動画を 資料集のページに 再び 掲載した.

Thierry Bonaventura の 謝罪文の邦訳は 以下のとおり:

劣った神の子どもたち?

ともに歩むことは,謝罪することができるということでもある.

先日,わたしは,New Ways Ministry という団体によって為された投稿の公開を取り消す措置を わたしの個人的な判断により 取った.その理由は,内的な手続上のものであった.だが,その措置は,LGBTQ コミュニティ全体に苦痛をもたらすことになった — 彼れらは 自分たちが またしても 教会から排除されたと 感じて.

そのような苦痛を与えたことについて,わたしは,LGBTQ の人々 すべて および New Ways Ministry のメンバーたちに対して 謝罪せねばならない と 感じている.わたしは,以下に ふたつの投稿[New Ways Ministry の 動画 および La Tenda di Gionata(ヨナタンの幕屋)という イタリアの LGBTQ カトリック信者の団体の 公開書簡]を 提示することによって,堅固な意志 — わたしの意志だけでなく,シノドスの総事務局全体の意志 — を 証ししたい — 真摯な心 と 対話の精神 と まことの識別を以て この「ともに歩む」みちのりを 歩みとげたいと欲する人々を 排除しない という 堅固な意志を.

改めて明示するなら,LGBTQ のグループ および 教会の「辺縁」に生きていると感じている人々は,投稿でも 資料でも,神の民 全体と 分かち合いたいものは 何でも,この address に 送っていただきたい : webmaster@synodresources.org

わたしたちは,ともに歩みつつ,ときには 倒れることもあるかもしれないが,重要なのは,兄弟姉妹の助けによって 再び立ち上がることである.

Thierry Bonaventura

世界司教会議 総事務局 Communication Manager


これに対して Francis DeBernardoJames Martin 神父 SJ は,感謝の意を 表明した.

Thierry Bonaventura は 司祭ではない.だが,いずれにせよ,ヴァチカンの公職についている者が LGBTQ に関する問題について 取った措置を撤回し,さらに そのことについて謝罪を表明するのは,前例の無いことである.

パパ フランチェスコのもとで ヴァチカンは 今までタブー視されてきた諸問題についても 真に開かれた態度を以て 取り組みを行いつつあることが 改めて示された と 受け取ってよいであろう.