LGBTQ に対する conversion therapy(転向療法)を 推奨する 保守派プロテスタント活動 NBUS に対する 異議申し立ての署名の呼びかけ
この記事は,NBUS を憂慮する キリスト者連絡会による NBUS に対する異議申し立ての署名活動を できるだけ多くの人々に知ってもらうためのものです.
先月,日本の保守派プロテスタント活動家たち 幾人かが,Network for Biblical Understanding of Sexuality(NBUS : 性の聖書的理解ネットワーク)を 立ち上げました(このキリスト新聞の記事も参照).
彼らは,2017年に USA の 保守派プロテスタントたちが sexuality の問題に関して 発表した Nashville Statement(ナッシュビル宣言 : NBUS による 邦訳)に賛同しており,日本においても それへの賛同の署名を呼びかけています.
これは,たいへん憂うべき事態です.なぜなら,Nashville Statement と NBUS は,LGBTQ の人々に対して SOGI(sexual orientation and gender identity : 性的指向 と 性同一性)を heterosexual かつ/または cisgender に「矯正」することができる と称する conversion therapy(転向療法)を 推奨しているからです.
しかるに,conversion therapy は,治療的に無効であるだけでなく,心理学的に有害(欝や自殺を惹起し得る)であり,人権の観点からは非人道的である(拷問に等しい)ことが,全世界の〈心理学および精神医学に関連する〉諸学会において 認識されています(参考資料 : USA の諸学会の声明).フランス,ドイツ,カナダ,メキシコでは conversion therapy を行うことは 法律で禁止されており,また,ブラジルでは conversion therapy を医療行為として行うことは 禁止されています.
そこで,このたび,わたしたちの友人であり,gay であることを みづから公にしている カトリック信者 高松尚志さん(札幌市在住)が 発起人となって,わたしたちは「NBUS を憂慮する キリスト者連絡会」を 立ち上げました.そして,わたしたちは,こころある方々に,NBUS に対する 異議申し立ての署名を 呼びかけています.
有害な conversion therapy を 日本で 広めようとしている NBUS の活動を このまま放置しておくことは 決して できません.どうか,署名活動に 御協力くださるよう,よろしく お願いいたします.
主の愛の恵みが 皆さんに 豊かに注がれますように.
LGBTQ みんなのミサ 世話人
参考資料 : Nashville Statement に対する James Martin 神父 SJ の 批判的応答(邦訳)