2017年最初の LGBT 特別ミサが,予定どおり,1月15日に行われました.主の恵みに感謝します.司式してくださいました小宇佐敬二神父様に感謝します.そして,御ミサの協力者と参加者すべてに感謝します.
当日の小宇佐神父様による説教は,こちらを御覧ください.
当日の共同祈願は,こちらに掲示してあります.
ミサ後の集いでは,海老原晴香さんが御自身の経験を分かち合ってくださいました.海老原さんに感謝します.
海老原さんは,いくつかの大学と短大で,非常勤講師として,女性論やジェンダー論を教えていらっしゃいます.
今回は,或る女子短大の幼児教育科で sexual minority をテーマとして教えた際の講義内容や学生たちの反応について語ってくださいました.
将来,幼児や児童の教育にかかわることになる人々に sexual minority のことを教えるのは,大変有意義なことです.LGBTIQ+ の人々がまだみづから自身の sexuality の問題について十分に考え,語ることができない幼児期,小児期のうちから,周りにいる大人たちが彼らのことを理解し,手助けすることを可能にするであろうからです.
学生たちは皆,18-20歳の女性です.女性論と同様,sexual minority のテーマに,彼女たちは非常に高い関心を示すそうです.
その理由は,ひとつには,LGBTIQ+ の人々と同様,女性たちは常に自身の sexuality のゆえに何らかの社会的差別を被っているからです.
そして,もうひとつは,やはり LGBTIQ+ の人々と同様,女性たちは皆,自身の sexuality に関して多かれ少なかれ不確定さや不安定さを感じているからです.
ですから,女性たちの大多数は,sexual minority の問題を,自分自身の問題と共通するものとして共感を以て考えることができます.反対に,男たちの大多数にとっては,そのように考えることは困難です.
また,講義の後で海老原さんに come out してくる学生も,毎年必ず幾人かいるそうです.
講義は,sexual minority について予備知識をまったく持っていない学生たちのことも考慮に入れて,初歩的なことから始まります.特に,gender binarism [男女の性別二元論]と gender roles の常識を先入見として疑うことが第一歩です.
さらに,LGBTIQ+ の人々の人生にとって困難を生じさせるかもしれない家族や社会環境の問題,ならびに,キリスト教による sexual minority に対する差別と偏見の問題が扱われます.詳しくは,当日海老原さんが参加者に配布してくださった資料を御覧ください.
また,日本カトリック障害者連絡協議会の副会長,東京カトリック障害者連絡協議会代表の片山功一さんが,2月11日の世界病者の日に行われる東京カトリック障害者連絡協議会の集会の関してお知らせをしてくださいました.詳しくは,以下の案内を御覧下さい.
ルカ小笠原晋也