今月11日は,Lourdes の聖母の祝日であるとともに,世界病者の日でした.かつて精神病理のひとつに数えられていた同性愛は,もはや病気とは見なされていません.また,いまだに精神疾患のリストに上げられている性同一性障害も,まもなくそこから外されようとしています.しかし,わたしたちは,主のこの言葉も忘れることはできません:「医者を必要としているのは,健常者ではなく,病人である.わたしが呼びに来たのは,義人ではなく,罪人である」.主がわたしたちの罪を赦してくださるのは,わたしたちが自身を罪人と認めるときです.同様に,主がわたしたちを癒してくださるのは,自分が病んでいることをわたしたちが認めるときです.LGBT を差別するための病理学化は退けられるべきです.しかし,こう祈る謙虚さを忘れないようにしましょう:主よ,わたしたちは傷ついています.病んでいます.苦しんでいます.どうか,わたしたちをあなたの愛によって癒してください.
世界民衆運動の集いが,昨日まで三日間にわたり California で行われていました.教皇 Francesco は,その集いに寄せたメッセージのなかでこう呼びかけました:「誰が隣人で,誰が隣人でないかを分類するのはやめましょう.排除と無関心と差別と不寛容の壁を克服しましょう.恐れの壁ではなく,愛の橋を作りましょう」.教皇とともに,アシジの聖フランチェスコにならって祈りましょう:主よ,わたしを,あなたの平和の道具にしてください.憎しみの代わりに愛を,罪の代わりに赦しを,不和の代わりに一致を,誤謬の代わりに真理を,疑念の代わりに信仰を,絶望の代わりに希望を,闇の代わりに光を,悲しみの代わりに喜びを,わたしたちがもたらすことができますように.
わたしたちの兄弟が傷つけられました.カトリック信者と名のりながらも,同性愛者を嘲る言葉を tweet する或る人によって,とても傷つけられた兄弟がいます.彼のために祈りましょう:主よ,あなたの愛は,誰も排除せず,誰をも包容してくださいます.こころないカトリック信者によって傷つけられたひとりの兄弟を,あなたの愛によって癒してください.差別と憎しみの壁のなかに閉じこもる人々の心を,あなたの愛によって開いてください.
さまざまな事情で今日,わたしたちの御ミサに与ることができない同胞たちのために祈ります.主は,社会のなかで辺縁に追いやられた人々をひとりも見捨てません.誰も排除せず,誰をも包容する神の愛の恵みが,今日これなかった人々にも豊かに注がれますように.また,主によって今日ここに集う幸せを恵み与えられたわたしたちが,ひとりでも多くの同胞たちへ神の愛の福音を伝えて行くことができますように.